○呼び名を変えました
今晩は
前回に「年配職人の後始末」と名づけた
言葉の意味を書かせていただきました。
自分で何度も読み返し呼び名を変えることにしました。
新しい呼び名は、
「昭和の職人の技の総決算」
としたいと思います。
うまく、自分の考えを表す言葉がなかなか見つかりません。
こちらの方がいいように思います。
その内容も改めて書かせていただきます。
呼び名の意味やその内容も以前と全く変わっていませんが、
言葉で適切に表現するのは私にはハードルが高いです。
下記に私の考えを改めて書かせていただきます。
記
私は「昭和の職人の技の総決算」を
残りの人生でやって行こうと思っています。
総決算をする上で私の使命は2つあります。
技術伝承と新人教育です。
(技術伝承)
今、長年かけて職人たちが磨いてきた技を
容赦なくNC機が吸い取り、ボタン一つで
ほとんどの品物が出来ていきます。
そんな中でもまだ人の手でしか出来ない仕事も残っています。
その仕事をこなせる様にしっかり後輩に技術伝承し、
その技術を絶やさず守っていくことです。
もちろんNC機を使う上でも汎用機の技が基本となります。
最近では、汎用機の経験を積まずにNC機を
使っている方が多くなってきましたが、
それでは、手に伝わってくる感覚を覚えずして
NC機を使うこととなりますので、
品物や機械あるいはバイトと、
手の感覚を通じて会話することが出来ません。
今どのような状態かを手の感覚で読み取り作業を進めて行く、
汎用機の技術も伝承すべき大切な技術だと思います。
(新人教育)
もう一つは、新たにこの世界に入ってくる若い人に、
基本を大切にした総合的技術力を身につけて、仕事をして頂きたい。
という私の願いがあり、
それを実行するための教育体制を整えることです。
(例) 何らかの機械の部品を例にします。
(設計)→(部品の加工)→(仕上げ・組み立て)とおもな工程があります。
以前の職人さんはある程度全ての工程を知っていましたので、他の工程のことも
考えて自分の仕事をしていました。
しかし、現在は、分業化が進みすぎて、自分の専門分野の仕事しか出来ません。
これでは、全体を見据えての仕事が出来ません。
・設計の方は、部品加工や仕上げ組み立てのこともある程度経験し図面を書く。
・部品加工の方は、どこに使われる部品かを考慮して重要箇所を見抜き加工する。
・仕上げ・組み立ての方は、設計者の意図を読み取り、また、機械加工でのわずかな
歪などを理解し出来るだけ影響が出ないように組み立てる。
このように、一通りの技術、
つまり総合的技術力を身につけてこそ全体を見据えての
仕事が出来ると思います。
このような人材を育てるための教育体制を整えたいと思っています。
これら2つのことは、以前なら普通に先輩から後輩へと受け継がれて来ました。
しかし現在では、残念ながら必ずしも熟練工の技術がスムーズに後輩へと
伝承されていない様に思います。
決して、どの方々も責めるつもりも、否定するつもりもありません。
時代背景が大きく影響しての諸事情があると思っています。
大切なことは技術を絶やさず後輩へと伝承することだと思っています。
私は、これら2つのことを
「昭和の職人の技の総決算」
として取り組んで行こうと思っています。
現在この2つのことを実行に移すよう、着手中です。
なにぶん一人では非力ですので、いろいろな方々に協力頂きながら
進めていきたいと思っています。
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